汗を滴らせながら、両脚の筋繊維を千切りながら、口の中に血の味を感じながら…登りきった峠の先に絶景があればそれに越したことはありませんが、普段のライドで、私が好きな峠や林道は案外絶景とは無縁です。 

男性もハンサムに越したことはありませんが、ハンサム=好きとなるわけではないのと同じ流れを感じます。

先日たまたま通りかかった畑峠が、ドンピシャ好みの峠だったのですが、絶景も無いこの峠がどうして好きなのかな?と自分でも不思議になったので、「私が好きな峠・林道ポイント」を改めて考えてみました。

走りやすく楽しい峠の絶対条件はこの二点。

車がほぼ来ない
基本斜度5~7%くらい

ただその2点をクリアしたからといって、心に残る峠となるとは限らない・・・。
「素敵な峠、好きな峠」になるには、その他にどんな条件があるのでしょうか?私の好きな畑峠と曽根田林道を検証してみましょう。


◯鬱蒼としている

(曽根田林道)

性格がジメッとしているので、ジメッとしたところが好きです。前日の夜に雨が降って、所々ウエットだと尚良い!

◯コケが生えている

(畑峠)

コケを見かけるだけで、ロボット兵やコダマを脳内で生成することができるので、ヒルクライムがぐんと楽しくなります。


特にガードレールが緑だと猛烈にトキメキます。


ツタやシダ類も同じ理由で好きです。

(畑峠)

(曽根田林道)


◯緑のトンネルがある



天気が良い日は木漏れ日が心地よく、天気の悪い日は暗く見通しが悪くなり、冒険感が出ます。


◯バラエティ豊富な木々

(曽根田林道)

(畑峠)

整然と立ち並ぶ杉並木も悪くはないですが、いろんな種類の植物が自生していると、たくさんの発見があって楽しいものです。落葉樹が多ければ、季節の移り変わりも強く感じることが出来ます。


◯沢がある

(畑峠)

水の音が聞こえるだけで心癒されるのは私だけではない筈。真夏は水が足りなくなったら、汲んで身体にかけることも出来るし、いざとなれば飲むことも出来ます。実際、補給ミスで水不足に喘いだときは何度か命を救われました。

◯ガードレール下に小さな草が生えている


誰も目を止めることのなさそうな小さな植物に、励まされることは多々あります。私の登坂スピードは10km未満なので、自転車の上からでもよく見えますし、たまには自転車から降りてしゃがみこみ観察することもあります。そんなときに限って、車やバイクが通りかかり「大丈夫ですか!?」と心配されたことは一度や二度ではありません。その度に「あ、いや、草を見てます」と答え、「はぁ…」と怪訝な顔をされたことも一度や二度ではありません。


〇自販機とトイレがある

やはりこれはありがたい。特に冬場の休憩中は、温かいコーヒーが嬉しいものです。気が効く峠だなと感激します。
(自動販売機の写真はありませんが、曽根田林道も畑峠も完備されてます)



峠や林道に限ったものではなく、人それぞれ好みの道というのはあるものです。それらは地図を眺めただけでは分からない!

走った分だけ、素敵な道に出会えるこの喜びは、ローディーに与えられたギフトに他ならないのではないかと思います。