近年、脚光を浴び始めたグラベルロード。


各メーカーが特色を生かしたバイクを発表しており、気になっている人も多いのではないでしょうか?


そんなトレンド最先端のグラベルロードを



imageワイ、買いました


CANYON GRAIL CF SL 8.0 Di2
(キャニオン グレイル) 

(購入の様子はコチラ




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未だネット上には情報が少ないキャニオン グレイル。その魅力を余すことなく、私クレメルがここに語り尽くしましょう!!!!!


【ルックス】


imageカッコいいですね



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特筆すべきは
650Bのバランスの良さ!!

身長158cmの私。フレームのサイズは2XS。

市場に出回っているロードバイクの殆どは700Cというサイズのホイールがついています。初代アルミロードバイク蜂蜜号も700Cです。
身長180cmの人が乗るフレームサイズと私のフレームサイズは、大人と子供くらいの大きさの違いがありますが、ホイールの大きさは同じです。もともとロードバイクは大柄な人の多い欧米基準で設計されているので、私のような低身長で小さなフレームのロードバイクに700Cはちょっとバランスが悪い…。フレームが小さいため、相対的にホイールの大きさが目立ってしまい、そのせいでますますフレームが小さく見えてしまうように思います。
CANYONの完成車は一部を除いて、2XS・XSには650Bのホイールがついてきます。つまり少しホイールが小さい。これがベストマッチなのです!!!
650Bはタイヤ・チューブ・ホイールの種類が少なく、グループライドの時パンクしても仲間からチューブを分けてもらえないなど、700Cとの互換性の無さがデメリットになる場合もありますが、この見た目のバランスの良さだけでも650Bでよかった!!と思えました。見た目にバランスが良いということは、当然乗っていてもバランスが良いと感じるものです。初めて乗った瞬間から「しっくりくる!!」と感じたのは、身長に合わせた650Bで設計されたジオメトリーに関係しているのではないでしょうか。知らんけど。
最近は650Bの良さが見直され、ロード市場にも少しづつ増えてきているようです。
MTB界では650B・ディスクブレーキがスタンダード。今回、GRAILはディスクブレーキを選んだので(キャリパーブレーキもあります)、MTB用のホイールが使え、MTB用に開発されている細めのタイヤで軽量化をすることもできます。



【二階建てハンドル】


image発想が突き抜けてるよね



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振動吸収のためにハンドルを二階建にしちゃったCANYON。

これ、マジすごい。このハンドルについては詳細が気になる人が多いと思います。

思ったより違和感がない
というのが実物を目にした際の私の印象です。公式サイトでハンドル部分の画像をアップで見ると、変なハンドル〜と思いましたが、実際に全体を見ると、なんというか…
まとまっている。
うまく表現できませんがこれが普通で元々こういうものといった感じ。デザイナーのセンスの良さを一番感じさせてくれた部分でもありました。


ハンドルの持ち方ですが、一般的なロードバイクと全く同じです。
こんな感じ


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下ハンを持った感覚も普通のロードと変わりません。


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一階部分が握れるのか?という疑問が多く寄せられますが、一階部分は握ることが出来ません。
二階部分に手首が当たるため、触れることは出来ますが、一階部分を持って操作することはできず。あくまで振動吸収のためだけに存在しています。 


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では二階部分はどうかというと、手が全然痛くない!!一階部分のお陰で、二階部分は真下のタイヤから来る突き上げが軽減されます。

真ん中に向かう程しなるので、振動吸収率が高いとのことですが、
(この部分)


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流石にハンドル操作がしにくいので、実際はここを持っていることが多いです。


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この辺りも、通常のロードと変わりない感じ。
でも振動吸収っぷりが全然違うww
ブルベなど長距離を走ると200kmくらいから、手のひらに伝わる振動が痛みに変わり、300km走り終わると、手のひら、特に親指の付け根から手首にかけての痺れが二、三日残っていましたが、これなら随分軽減されそうです。


ハンドル一体型の専用ステムは軽い流線型を描きながら、フレームとハンドルを繋いでいます。Di2なのでワイヤーもゴチャゴチャしておらず、とてもスッキリ。エアロ系の平ぺったいハンドルはずっと憧れでもありました。

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専用のガーミンマウントの下にフロントライトをつければ、“不要なものをそぎ落とされたロードバイクならではの機能美”を損なうことがありません。

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追記:バーテープはまだ剥いだことがないので、巻き始めと終わりがどうなっているか正確なことは分かりませんが、難しくはなさそうです。一階部分の巻き数が増えるので、片側プラス35cmくらい必要だと思います。バーテープ交換時は追加でもう一本買わないと足りないかも?

グラベルで左右に細かく操作出来るように、ステムは短め(ハンドルとステムが一体型)・ハンドル幅は少し広く作られています。



【全体的な走行感】


imageふわふわしてるよ。
あと、ぬるぬるする。



アルミのエントリーロードバイクから、カーボンのグラベルロードに乗り換えると、それはもう違いがすごいです。

いや、マジでものすごいです。

振動吸収に特化しているだけあって、舗装路走行中はふわふわしています、極太タイヤがややもっさり感を与えるので、ルックスとは裏腹に、走行イメージはTOYOTAのクラウン。メルセデスでもBMWでもアウディでもキャデラックでもなく、クラウンって感じ。

アルミのダイレクト感に慣れていると、踏み出しがやや遅れるような気がしなくもないです。
車体重量は蜂蜜号と同じなので、振動が吸収されてしまうことで、踏み出していることが体感しにくいことと、太いタイヤが視覚的に重そうという印象を与えているからそんな風に感じるのかもしれません。巡航速度はこれまでと全く変わりません。




【ヒルクライム】



imageぬるぬるするよ。
とにかく、ぬるぬるする。



アルミからカーボンに素材が変わったり、ポジションが変化したりすると慣れるまでヒルウライム時に力が逃げてしまって、一時的に遅くなることが多いと聞いていて、一番の懸念ポイントでした。

ところが実際に峠に行って見ると、
脚が回しやすい。ぬるぬる回るぬるぬる進む登りが楽。
もっと上手い表現はないかと考えてみましがた、ぬるぬる以上の表現方法が見つかりません。

重量は蜂蜜号と変わらないので、カーボンの特性か、ジオメトリーのおかげが、チェーンやBBが新しいからか。650Bが合っているからか、そのいくつかが組み合わさって相乗効果が生まれているからなのか…。何が原因で登りやすくなったのかは謎ですが、明らかに登りが楽になりました。(体力が落ちているので、速くなったりはしないけどw)


【ディスクブレーキ】


imageめっちゃ効くよ



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ディスクブレーキ最高。
特に握力の弱い女性にはオススメです。はじめのうちはこれまでの105のキャリパーブレーキの感覚でブレーキを引くと利きが良過ぎて怖いくらいでした。特にダウンヒルで強く握り込むものならタイヤロックして前方にアイキャンフライ。

以前にも書いたことがあるような気がしますが、プロレーサーでもない週末ホビーローディーはダウンヒルは遅い方がかっこいい。軽い握りでしっかりブレーキがかかるので、こまめに減速しながら、安全に下りたいなと思います。

(写真↑:クイックが専用品で山のロゴが入っているのも良き)


【グラベル走行】


imageまだ走れてない (´;ω;`)




肝心要のグラベルでの走行感ですが、膝を痛めていて走れていません。木の葉や枝、ぬかるみだらけのオフロードは、上下左右斜めにバランスを取るために、とても膝に負担がかかります。ヒルクライムの何倍も負荷がかかるので、本格的な林道での冒険はまだ先になりそう。
膝が治ったら、前述の二階建てハンドルと、650Bx40の空気たっぷりふわふわタイヤで、どんな道へでも踏み出せそうな予感がしています。




さて、NEWロードバイク CANYON GRAILについて、思いつくままインプレを綴ってきました。
振り返って見ると…

グラベルで冒険出来て、振動吸収に優れ、乗り心地はふわふわで、舗装路でもロードバイクと遜色劣らず、パンクのリスクは少なく、車体重量も申し分なく、ディスクブレーキの効きは最高で、DI2のため変速調整の必要もなく、見た目も格好良く、二階建てハンドルで注目を集めることが出来る……


image控えめに言って最高かよ

という結論に行き着くのですが、では今のアルミのロードは不要になったのか?もうどうでもよくなったのか?というと、

それとこれとは話が別。

確かに一つ一つを比べると、グレイルに軍配が上がりますが、ロードバイクは必ずしも乗っていて楽なもの=良いものというわけではないと感じます。蜂蜜号は走り心地がガツガツしていて、手もお尻も痛くなるけれど、アスファルトの質や小さな凹凸などたくさんの路面情報を伝えてくれます。
「今、私、走ってる!!」感は蜂蜜号の方が上。


おそらく使い勝手の良いグレイルが今後のメインバイクになってくるとは思いますが、グレイルと乗り比べて、より一層蜂蜜号への愛着が湧きました。


同じロードバイクというカテゴリーでありながら、素材やジオメトリーが違うとこんなにも全く別の乗りものになるのだということを痛感した結果…

image次はスチールのクラシックなホリゾンタルのロードが気になる木。






嗚呼、沼。

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