なぜだ…ゴールはもう間近なのに…。
なぜブルベの神はさらなる試練を私に課すのか…。
ガーミンが不機嫌。
ルート表示が使えない。
死。
残り70km。試走はしていますが、しっかりとルートを覚えているわけでないので、やはりがガーミンがないと不安。
歩道に避けて、ガーミンを首を傾げながらピコピコ弄っていると、後ろから来た男子ローディーが『OK?』と尋ねて来ました。
ガーミンの調子が悪くて…と答えると、コッチコッチとジェスチャーでついてくるように示してくれました。
あ、日本の人じゃない(気づいた)
どうやら私が佐世保バーガーに寄り道して、ルートに戻った直後だったので、それも相まって道に迷っているように見えていたのかもしれません。
チャイニーズ?コリアン?
『タイワニーズ』
よく見てみてると、ヘルメットの下には謎のバンダナ。使い込まれたクラリスのコンポ、リアにつけられた小さな荷台に巻きつけられたスーパーのビニール袋……
(本物だ、彼は本物だ!ついて行って間違いない!)
勝手な想像ですが、彼は英語も日本語も出来ないようだったので、留学や仕事で日本に来たのではなく、このヘブンウィークという九州一周 SR獲得ブルベのために、来日しているのではないかと思われます。
ペースは落としてくれているのでしょうが、自己最長の230kmを越え暑さでもやられ気味な為、徐々にちぎれてゆく私。それでも彼は、交差点などの道がわかりづらい箇所では止まって待ってくれています。
台湾に嫁ごうかな
佐世保のアミューズメントパークであるハウステンボスについた頃にはガーミンも復活してルートを示すようになりました。さっきの不調は一体なんだったのか?
これ以上私のペースに付き合わせるのも申し訳ないし、ルートもこのあとは迷う箇所もないので、身振り手振りで
ハウステンボス、私、アレ、知ってる。この道、知ってる。私、大丈夫!先にどうぞ。ありがとう。(なぜかカタコトの日本語)
と伝えると、台湾からの騎士(ナイト)は『OK!』とだけ言い残して、去って行きました。
意外なところでハートフルな国際交流が楽しめ、テンションも上り、時間貯金もあるので補給にアイスコーヒーをがぶ飲み。
生き返る〜
しかしここからまともな記憶がありません。
坂がクソ
ひたすら、ただひたすらにアップダウン。
交通量も多く、車道も狭い。景色も面白くない。
マジ、クソ
(2800万回ループ)
浮かんでくるのはそのひと言のみ。
人は250km越えると品性を失うようです。
品性下劣なまま、泥のような顔色で諫早に到着。
300km ゴール
ブルベカードとレシートを提出し、フォトチェックポイントの写真を提示して、無事認定。
ブルベのメダルは思っていたよりも重みがあり、300km本当に走ったのだなーという実感が湧いてきました。
なんとなくの思いつきで走ってみた300km。ブルベというロードの世界において、変態の極み(褒め言葉)を垣間見て、奥の深さを痛感しました。人と争わず、淡々と自分のペースで走れるブルベは性格的にあっているような気もしました。でもやっぱり夜は布団で寝たいし。
帰りの電車の中では、疲れた胃に何か入れなくてはと、大好きな苺とビールで乾杯。
苺ふた粒と、ビール三口飲んだところで、眠りに落ちました。
とりあえず、1ヶ月間はロード乗らなくてもいいや
クレメル@膝故障@krumel_road4日前にブルベゴールした時、もう5月はロード乗らなくていいや、と思ったのに。
2018/05/03 08:48:08
出かけたい!!!!!!