何を以てクライマーと称すのか。山が好き?登りが速い?

チームで走る場合、得意分野から自ずと役割が生まれ、エース、スプリンター、クライマー、アシストという肩書きが付くのだろう。しかし、趣味しかも基本ぼっちのローディーがクライマーを名乗る場合、必要な条件とはなんぞや。

ふとそんな疑問が頭をかすめて思い出した、いつかどこかのブログで読んだ一文。

「脊振山(せふり)と九千部山(くせんぶ)のダブルクライムが福岡・佐賀のクライマーに人気のコース」


私の中でクライマーの定義を確立するために、クライマーに人気のコースを走ってみよう、ということになりました。はい、自分でも何を言っているのか意味がさっぱり分かりません。

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脊振山九千部山もそれぞれ単体では登ったことがありますが、今回はその2つの山を4つの峠で繋ぐ2500mUPです。自傷行為です。






お付き合い頂くのは、やますたさんと、ゆるぽ拓さん(ゆるぽ拓さんのブログ。肩肘張らずにロードを楽しんでる様子が伝わる爽やかでステキなブログです。)

imageとにかく今日は巡航速度は一切無視。後半に向けていかに脚を貯めるかが勝負の分かれ道、というか生死の分かれ道です。ちなみに今回もランチ場所の設定はありません。


imageはい。そうだろうと思ってました。補給食用意してます。



imageうむ。



先週、「グロスアベレージを上げようライド」において、私に食事休憩無しで150km付き合わされたやますたさん、飲み込みが早い。 

アベレージに拘った前回とは打って変わって、今日の目標、登坂は時速ひと桁のキープ。速さなんてどうでもいい。ルートラボの山切りカットの狭間で、死なないことだけが目標です。ちょっと調子が良くて、いつもより良いペースで登れそうな幻想に取り憑かれても、己を見失うことなく、時速10kmを決して越えない様にします。ちなみにルート上にはJRは通ってないため、輪行への逃げは存在せず、DNFは「山道で体育座り」を意味します。


まずはやますたさんと二人でスタート。

日向峠に向かいます。


糸島方面に行く場合、幹線道路を避けてこの日向峠を使うことが多いです。とはいえ時折トラックが来るので、気が抜けません。斜度は低め。10%の箇所が少しだけあるけれど、殆どは5〜7%といったところでしょう。

image昔、初峠が日向峠でした。めっちゃしんどかったです。



image私も初め登れなかったですwあの頃に比べたら成長しましたねぇ〜( ゚д゚)ハッ! いかんいかん!!調子に乗って時速12kmだ!!速すぎる!!ペースを落とさねば。


久しぶりの日向峠で記念撮影。

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ここまで序盤でフレッシュな脚であるにもかかわらず、インナーローに徹し、時速ひと桁を守り抜いたので、日向峠241mを登りきり、脚は全くの無傷。順調な滑り出しです。



日向峠を下ったコンビニでゆるぽ拓さんと合流。朝ご飯タイムです。

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やますたさんも、ゆるぽ拓さんも私は過去ご一緒にライドさせて頂いたことがあります。お二人とも穏やかで、物腰がとても柔らか。私の好きなタイプの男子たちです。なにより、テンション低め。そこがいい。
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朝食と補給を済ませたら、いよいよDEATHゾーンへと突入です。

糸島峠315m。ここは斜度もひと桁。路面も綺麗で走りやすい。糸島方面のローディーにはヒルクラの練習峠にもなっている様です。キツすぎず緩すぎず、長過ぎず短過ぎず。タイムを測ったり、何往復かして、フォームの確認をする人もいるようです。

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この後に控えている脊振山は二人は初めて、ゆるぽ拓さんは九千部山もお初とのこと。ガーミンの指し示す先が死地であることを知っているのは私だけ。内心、2人とも気の毒だなwwwと笑っていましたが、当然私にも余裕があるわけではありません。とにかく負荷をかけない様、ダンシングも最小限で、脚を貯めつつ、糸島峠をクリア。

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ホッとしたのもつかの間、目の前にループ橋。三瀬峠への入り口です。


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三瀬峠の越え方は2パターン。ひとつは赤い矢印に沿って、このループ橋を進み、その先に続く三瀬トンネルを利用する。有料トンネルですが自転車も30円で通行可能です。もうひとつは今回同様、左の青いレーンからガチ峠越えをする、です。

余談になりますが、三瀬トンネルについて。福岡側からの場合、路側帯も狭いこのループ橋を登らねばならず、延々とトラックに追い立てられるので、お勧め出来ません。トンネル内も車のドライバーはまさかこんなところを自転車が走っているなんて思いもよらないのでしょう、ぶっ飛ばして来るので生きた心地がしません。私は三瀬側から、何度かトンネルを通ったことがありますが、歩道を最徐行する様にしています。しかしその歩道も非常に狭く綱渡り状態なので、身体の大きな男子には逆に怖い(やますたさん談)とのことです。脚があるなら、安全のためにも頑張って峠越えをした方が良さそうです。


車は殆ど三瀬トンネルを通るおかげで、交通量が少ないのが良いです。しかし斜度はなかなかのもの。激坂はありませんが、10%を超える箇所もチラホラと見られます。私は定位置、最後尾。やますたさんもゆるぽ拓さんも、当然私より速いですが、同じ地球人タイプなのでカーブの折りに、ちらっと背中が見えたりして、安心感があります。何度かグループライドを経験し、山頂で他の人を待たせることも、は?それがどうした?と思える様になってきましたが、やはりサイヤ人ばかりの中にいるより心休まります。
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三瀬峠も無事クリアした三人。
爽快なダウンヒルで、滴る汗を乾かしながら、道の駅で憩いのひととき。

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image 前から気になってたパセリ、いってみますわ



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口に含むと、すり潰したようなパセリの食感が舌の上に広がります。バニラとそれほど変わらないかなと思わせた次の瞬間、鼻孔に届くパセリの青味。絶妙なバランスで、爽やかな香りにリフレッシュ。夏向けのソフトクリームで私好みでした。


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ちょwwついてるやないかwww

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ここでゆるぽ拓さんのカメラを見せて頂くことに。


SONYと書かれた黒い箱に興味津々。私の友、ソニ助(RX100Ⅲ)よりひと回り大きくRX1Rと書かれてあります。


imageフルサイズです



imageふふふふふふる…さい…ず。こ、これが…。



恐る恐る手に取らせてもらうと、やはりソニ助よりずっしりと来ます。


imageこれ、レンズ交換出来るんですか?



imageいえ、ズーム出来ません。単焦点です。




imageTA、TA、TANSHOーTEN



(´-`).。oO(本当のカメラ好きは単焦点を楽しむと、ものの本で読んだことがある。ズーム出来ないのに、私の蜂蜜号より遥かに値段が高い。

私の周りには撮影好きがいないため、今度撮影ライド、やりましょうね、ね!ね!!と約束を取り付け、新しい楽しみが増えたな〜とゴキゲンで先へ進みます。


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ロードバイクで風を切って進むと、季節の移り変わりをとても敏感に肌で感じることが出来るのが嬉しいものですが、五月終わりから十月の田んぼの様子もまた色鮮やかに季節を映しだしてくれます。

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少し前まで、田んぼに張られた水に空と雲が映る様子を新緑の香りの中で眺めていましたが、漸く小さな苗が、どの田んぼにも植えられたようです。これから、真夏にかけて青々と育ってゆく稲。その稲を揺らしながら吹き抜ける風を目で追い、入道雲を眩しく見上げる夏。秋トンボが飛び交う頃には、一面黄金色へ変わった田んぼにのたわわに実った稲穂が頭を垂れる。

お米、万歳


imageちょい待ち。おたまじゃくし、撮りたいです。多分いると思うんですよね。



imageいますかね〜




imageいやいやwwめっちゃいっぱいおるwwww



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子どもの頃から、おたまじゃくしの不思議は私の心を捕えてなりません。子犬は大きくなっても犬。子牛も大きくなっても牛。なのにおたまじゃくしは…大きくなったらカエル!
いやいや嘘やん?ってくらい見た目が違う!!(昆虫もそうですが、サナギの段階を経るので、私の基準でイマイチ) エラ呼吸から肺呼吸に変わることもスゴい。そしておたまじゃくしに足が生えたときの気持ち悪さはもう狙っているとしか思えない!!

おたまじゃくしに魅入られる私を横に、男子2人は無関心。


(´-`).。oO(おい、どうした、君らのボーイズハートはもう朽ち果てたのかよッ!


念願のおたまじゃくしをカメラに収め、ご満悦。鼻息荒く先へ進むと、前方で2人が遠く上空を見上げています。





imageimage アレですよね




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脊振山からまさかの視覚攻撃。登り口に辿り着くことすら、分不相応だぞ、と言っているかのように山頂にある丸いレーダー(?)をちらつかせて、心を折りにきます。

私は脊振山には登ったことはありますが、福岡側から登ったので、こちら佐賀側から登るのは初めて。


imageさ、さ、佐賀側の方が、しゃ、斜度、緩いし。大丈夫。



フェイスマスクのおかげで、青ざめた顔を二人に悟られなくて良かった。

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本格的な上りに入りましたが、やはり斜度はそれほどキツくなく、8〜9%程度、道幅が広く、車も殆ど通らないので、大回りすればさらに緩くなります。


前方を行くやますたさんが、ワインディング大回りで斜度殺しを披露。

imageいやいやwwいくら車来ないからって大回りし過ぎwww
絶対斜度殺すマンwwwwww


そんなこんなしているうちに、見晴らしの良いところに出たので写真ストップ。今回は生きて帰ることが目標なので、途中の脚付きは敗北とは見なしません。

フルサイズで撮ってもらってるクマ吉。

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かなり標高が上がってきました。気になる走行速度は


8.5km/h

わたし…




絶好調やん!今日速いやん!


そして山頂に到着!

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久しぶりのイカとご対面

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先程、「山頂」を書きましたが、実はここは自転車に乗って到達出来る山頂であって、自転車を担いで辿り着ける山頂は、ここから階段を上った先にあります。


私は当然自転車を停めて、クマ吉だけを片手に展望台までの階段を登りますが、男子二人は「初めて来たなら、愛車と山頂で写真撮らないかんやろ」ということで、担いで上がって頂きます。

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(´-`).。oO(二人とも、ちょっと登ったら展望台だよ〜なんて言ってごめんwめっちゃ階段あったww記憶が改ざんされてたw


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標高1000mからの展望はやはり、他の山々からの景色とは一線を画します。高さは正義とは言い切れませんが、その高さからでしか見ることの出来ない、そして登ってきた者にしか見ることの出来ない高見からの景色というものは確かに存在すると思います。


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私がクマ吉と遊んでいるその一方で…

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がんばれー\(^o^)/ 

脊振山山頂には自販機とWCがあるのが有り難いです。給水をしたら、福岡側へと下ります。

斜度がおかしいwwww

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福岡側の勾配は、常時12%ほど。内側の斜度は18〜20%あるという話もうなずけます。以前脊振山にトライした際は死にかけましたが、今回は割とあっさり登れたので、内心ちょっと脚力が付いたのでは、なんて期待していたのですが

やっぱりこれ登るの、ふつーに無理/(^o^)\昔の私、奇跡。


脊振山ダウンヒルに握力を奪われつつ下山した一行は、五箇山ダムの周回コースが出来上がっているとの情報を得てのんびりとダム見学。

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(´-`).。oO(目を凝らせば、塀の上に調査兵団が見え…はしないが、これからの九千部山、ある意味「心臓を捧げよ」だな。

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新しいダムの優美なダム壁にうっとりしていたのもつかの間。はい、キタ。九千部山入り口。

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脊振山と九千部山、どちらが好きかと聞かれたら、間髪置かずに九千部山と答えるでしょう。
今回は市ノ瀬側から登りましたが、斜度は10%越えが多々あり、ダンシングで踏ん張る箇所も多くあります。正直キツいし辛いです。

でもそれすら忘れさせてくれる鬱蒼とした林道の静けさと、木々の美しさ、全身が飲み込まれて行くような緑の濃さがたまりません。路面状態はあまり良いとはいえませんが、整備されすぎている舗装路より冒険感を与えてくれます。

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そして気になる走行速度は…

6.8km/h

さすがにこれは…わたし…



上出来やん!!


何度か脚をつき呼吸を整えて、ヨロヨロと登り続けます。

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脚も体幹も限界近くなった頃に現われる何かの電波塔。「もうすぐゴールですよ〜」の雰囲気を醸し出していますが騙されてはいけない!!これから結構先が長いのです。初めて来たときは、わーいゴールだーと気が緩んでからのワインディング攻撃に、マジ殺意\(^o^)/だったのです。
ゆるぽ拓さんが脚を止めて写真を撮っていました。

えぇ、これから先が結構長いことは…


言わないでおこうwww 


やますたさんも合流し、九千部山(848m)
三人揃ってゴール!!

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さっき登った脊振山が見える。あんなことろから来たのか…。


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二日市方面に下山すると、以前地震で壊れていた道路の補修工事も終わっていました。もともと自転車は通れたのですが、車が通らない分、落ち葉や枯れ枝が多く落ちていたのですが、今後はその心配もなくなりそうです。

山神ダム近くの日吉神社でいつものネコ達にご挨拶。

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大博多CCではまたしても、何者かに私の記憶は改ざんされており、「ちょっことだけ登りがあるけど、その後すぐ下り〜」と大嘘。言った本人が追加100mupで無事死亡。

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image平地なかった




imageうん、平地全然なかった




imageホント、平地なかった






image今後、我々は胸を張ってクライマーを名乗ろう。



私、分かってしまった。遅かろうが、ヨロヨロだろうが、ブレブレだろうが、誰に何と言われようが、登る意志を持つ者、それがクライマーだ


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【おまけ】

『オタマジャクシと女』(Photo:やますた) 

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